インプラント周囲炎とは?原因や治療法・セルフケアの仕方を紹介
2024年02月04日
横浜市鶴見区にありますインプラントのヴェリタスインプラントサロン横浜歯周病治療のうえの歯科医院
歯科衛生士の高橋です。
まだまだ寒い時期ですね。
手洗い、うがいはしっかり行いましょう!
今日は、インプラント周囲炎についてお話しします。
目次
■インプラント周囲炎について
■インプラント周囲炎の原因
■インプラント周囲炎の治療について
■インプラント周囲炎を予防するセルフケア
■まとめ
以上の内容でお話しします
■インプラント周囲炎について
◇インプラント周囲炎とは?
まずは、インプラント周囲炎についてお伝えします。
すごく簡単にお伝えするとインプラントの歯周病が
インプラント周囲炎にあたります。
歯周病とは、お口の中の細菌が原因でおこる細菌感染症です。
この感染症を発症し、進行すると歯を支えている顎の骨が溶けてしまい
最終的には歯が抜けてしまう病気です。
今、歯を失う一番の原因は歯周病と言われています。
インプラントは、自分の歯ではないですが、歯周病を発症することがあります。
そうしますと、同じように、インプラントを支えている骨が溶けてしまい、
せっかく入れたインプラントが抜けてしまうということが起こります。
これがインプラント周囲炎です。
◇インプラント周囲炎と、インプラント周囲粘膜炎の違い
インプラント周囲炎と、インプラント周囲粘膜炎も聞いたことがあるかと
思いますが、少し内容が違います。
インプラント周囲粘膜炎は、歯肉炎がインプラントで起こっている状態を言います
インプラントの周りの歯茎が炎症を起こしており、歯ぐきが赤く腫れていることを
言います。
炎症が起こっているのは、歯茎がのみで、顎の骨が溶けていないというのもインプラント周囲粘膜炎の特徴です。
インプラント周囲炎の初期の状態でもあるので、このままだと
インプラント周囲炎へと進行をしていきます。
◇インプラント周囲炎の主な症状
自覚症状が出にくいインプラント周囲炎です。
インプラント周囲炎になっているかどう、進行度別に
インプラント周囲炎の症状をまとめておきますので
ぜひ、参考にしてみてください。
インプラント周囲炎:軽度
・歯磨きの時にたまに血が出るが、どこから血が出るか分からない
・インプラントを歯磨きするとたまに痛む
インプラント周囲炎:中度
・歯磨きをするとインプラントから血が出る
・インプラントの歯茎が腫れたような感じがする
・食事の時にたまにインプラントで噛むと違和感がある
インプラント周囲炎:重度
・インプラントを触るとグラグラする
・インプラントを触ると血と膿が出る
・インプラントで噛むと違和感や痛みがある
以上のような症状が出ることがあります。
人によっては症状が違うこともありますので、参考にしてみてください。
もし、少しでも当てはまるようでしたら、すぐに歯医者さんに行って
検診を受けましょう!
■インプラント周囲炎の原因
インプラント周囲炎にならないために、まずは原因についてお話しします。
インプラント周囲炎の主な原因としてあげられるのは、
以下の3つです。もちろん、これだけではないですが、、、
◇インプラント治療後のメンテナンス不足
歯周病と同じで、メインテナンス不足がインプラント歯周炎を招くことがあります。
インプラント歯周炎は細菌感染症とお伝えしましたが、この細菌感染症は
お口の中の細菌、プラークが原因です。
この、プラークが汚れとして溜まってしまい、お口の中の環境が悪くなると
歯周病やインプラント周囲炎になっていまいます。
そうならないために、歯医者さんで定期的に検診やクリーニングを
しっかり受けていただくことがとても大切です。
◇生活習慣
生活習慣もインプラントに関わりがあります。
喫煙習慣や歯ぎしりなどが実はインプラントに関係しています。
喫煙習慣があると、喫煙することにより、血管の収縮が起こり
血管内に酸素が上手く運ばれなくなります。
そうすると栄養が歯ぐきに届きにくくなってしまいます。
また、身体の免疫能力も落としてしまうので、
歯周病に感染した時に、発症がしやすくなってしまうのです。
歯周病にかかったとしても。身体の免疫が働いて守ってくれていたことが
機能が衰えてしまうことで、さらに歯周病の感染の進行を早めていきます。
歯ぎしりもまた、歯周病を進行させます。
歯ぎしりは、自分の無意識で行っとることがほとんどです。
無意識の力はとても強く、通常のお食事の2〜3倍の力が加わります。
普通の歯と違って、インプラントには「歯根膜」というものがあります。
これは、歯への刺激を受け取ってくれるクッション材にもなるのですが、
インプラントにはこれがないので、直接刺激が顎の骨に伝わります。
この刺激が、炎症に繋がり、インプラント周囲炎に
つながります。
そのためには事前にマウスピースを作り
寝る時にはしっかりとつけて
歯ぎしりや食いしばりの予防もおこないましょう
◇糖尿病
糖尿病に罹っている人も実はインプラント周囲炎になりやすいです。
糖尿病に罹ると、お口の中が乾燥しやすくなります。
そのため、唾液による抗菌効果や洗浄効果が減ることからお口の菌数は増えやすくなります。また、糖尿病の方は、感染症に罹りやすくなるので、そういう意味でも
歯周病に罹りやすくなります。
また、インプラント周囲炎は、炎症が起こっている状態なのですが、
炎症が起こると、その化学部質が全身に周り、血糖値を下げにくくしてしまいます。
そのため、インプラント周囲炎があると糖尿病は悪化します。
■インプラント周囲炎の治療について
◇インプラント周囲炎の治療方法
インプラント周囲炎にもしなってしまった場合は、薬をのむだけでは治りません
軽度の場合だと、クリーニングと抗生物質を歯ぐきに入れることで治ることがありますが
重度の場合だと、しっかりとお掃除を行う必要があるので、
歯ぐきを切開してのお掃除が必要なことがあります。
また、インプラント周囲炎の治療は自由診療での治療になることがほとんどです。
■インプラント周囲炎を予防するセルフケア
インプラント周囲炎を予防するためには、セルフケアも欠かせません。
◇毎食後に歯磨きをする
お口の中を清潔に保つことが本当に大切です。
可能な限りは、毎食後に歯磨きを行うようにしましょう。
◇歯ブラシ以外にも使用して手入れをする
歯ブラシ以外にも、インプラントのケアでは、
専用のフロス・専用のブラシがありますので、
ぜひ、そちらも併せて使うようにしましょう。
◇歯磨き粉は粒子の細かいものやジェルタイプを使用
歯磨き粉は使用していただくのはとても大切です。
しかし、粒子が大きいものが入っていると、それが原因で歯肉炎を
起こしてしまうことがあります。
そのため、インプラントが入っている場合は、ジェル状の歯磨き粉を使用することも
とても、お勧めします。
◇生活習慣を改める
免疫機能を高めるために、生活習慣を見直すことが大切です。
規則正しい生活を行うことだけでも、予防になります。
■まとめ
インプラント周囲炎についてお話しさせていただきました。
セルフケアの方法もお伝えしましたが、一人一人にあったケア方法がありますので、
まずは歯科医院でしっかり検診を受けましょう。
そして、クリーニングもしっかり行ってもらいましょう。
うえの歯科医院ではインプラントのメインテナンスも行っています!
ぜひ、お気軽にお問い合わせください。
全身の病気とも関係がありますので、ぜひ人間ドックも受けてみてくださいね!
【 所属 】
医療法人VERITAS理事長
国際インプラント学会(ICOI)会員
厚生労働省認定歯科医師臨床研修指導医
済生会東部病院共同診療医