インプラント治療の仮歯とは?見た目や痛い場合について解説
2024年08月01日
皆様こんにちは!
横浜市鶴見区にありますインプラントのヴェリタスインプラントサロン横浜歯周病治療のうえの歯科医院歯科助手・管理栄養士兼トリートメントコーディネーターの高岡です。
今回はインプラント治療中の仮歯についてお伝えします。
抜歯をしてインプラント治療を選択した場合、インプラントの最終的な被せ物が入るまでには何ヶ月と期間がかかります。
その間、歯がない状態だと見た目の問題や噛み合わせの問題が出てしまいますよね。そんな時に必要なのが仮歯です。
この仮歯は治療途中のところに本物の被せ物が入るまでの間に使用していきます。
今回はこの仮歯について詳しくお伝えしていきます。
インプラント治療の仮歯の役割
歯がない状態のところを補う仮歯ですが、それだけではなく、仮歯を入れる目的がいくつかあります。
仮歯の役割をみていきましょう。
見た目の違和感をなくし審美性を保つ
特に前歯の場合、仮歯によって見た目も自然に改善することができます。
また、仮歯によって歯が抜けたことによる発音の問題を改善することができます。
歯並びの歪みを抑える
スペースが存在すると歯は動いていってしまいます。
最終的なかぶせ物が出来上がるまでの間に歯が動いてしまわぬように仮歯を入れておきます。
細菌などから患部を守る
お口の中には無数の細菌が生息しています。
そのような細菌から、インプラントや手術した患部を守るためにも、仮歯は役立ちます。
仮歯を入れると、仮歯が蓋のような役割をするため、細菌がインプラント体や患部に入り込むのを防いでくれます。
また、仮歯は外部からの刺激が直接インプラント体に影響しないよう、インプラント体を守る働きもしています。
歯茎や顎の骨を安定させる
歯を失った際に、入れ歯を長期間使用してきた方や抜けたまま放置していた方などは、顎骨や歯茎が圧迫されて、変形している場合もあります。
変形してしまっていると、インプラント治療をしても、見栄えが改善されないことがあります。
そのような状態の時に、仮歯を入れることで、少しずつ形状を変えながら、お口の中の状態を安定させる治療を行うこともあります。
インプラント治療の仮歯を入れるタイミング
インプラント治療の際に仮歯を入れていくことがイメージできたかと思いますが、実際にはどのタイミングで仮歯を入れるのでしょうか。
タイミング
仮歯を入れるタイミングは、インプラント手術当日または抜糸後が一般的です。
手術直後に仮歯を装着するには、骨の状態が良好であることや、骨の再生や造成が不要であること、噛み合わせに問題がないことなど、いくつかの条件を満たす必要があります。
抜糸は、手術後1週間〜10日ほどで行う場合が多いです。インプラントを埋め込んだあと、傷口を塞ぐために歯茎を縫合します。
傷口が安定したことを確認したら抜糸を行い、仮歯を装着していきます。
前歯の場合は見た目に影響が出やすいため、早めに仮歯を装着するのが一般的です。
奥歯の場合は口腔内の状態を考慮して、仮歯を装着しないこともあります。
手術当日に仮歯を装着できる条件は歯科医院によって異なるので、手術直後に仮歯を装着したいと考えている場合は、事前に歯科医院に確認しましょう。
期間
仮歯を入れている期間は、およそ3~6か月です。インプラント体を埋入したあと、通常3〜6か月間は人工歯を装着することができません。(上顎がおよそ6ヶ月、下顎がおよそ3ヶ月といわれています。)この間は仮歯を装着し、インプラント体が骨や周囲の組織と適切に結合するのを待ちます。
ただし、仮歯の期間は患者様のお口の中の状態や、選択した治療法によって異なります。
仮歯を装着する期間は、インプラント体を埋入する際の骨の量や密度、埋め込まれたインプラント体の数などに大きく影響されます。
インプラント治療の仮歯期間における注意点
仮歯の期間の時にはいくつか注意点がありますので、みていきましょう。
食事について
仮歯は強度が高いわけでありません。
人工歯の装着がしやすいよう取り外しもしやすくなっています。
そのため、硬い食べものや粘着性の高い食べものは避けるのが安心です。
以下のような食べものが該当します。
- 硬い煎餅
- 硬いパン
- スルメイカ
- ガム
- グミ
- キャラメル
仮歯を守るためにも、食べるものは慎重に選びましょう。
歯磨きについて
仮歯を装着している場合でも、お口の中の清潔を保つことが重要です。
仮歯は天然の歯ではないため虫歯ができることはありませんが、周囲の天然歯は細菌が原因で歯周病や虫歯が発生する可能性があります。
そのため、歯磨きは欠かさずおこなうようにしましょう。
ただし、強く磨くと仮歯が傷つく可能性があるので、やさしく磨くことを心がけてください。
治療について
仮歯を入れたまま、インプラント治療を中止しないようにしましょう。
インプラント治療中の仮歯は、あくまでインプラント治療中にしか役割を果たさず、長期間の使用や放置は推奨されません。
プラスチック製の仮歯は経年劣化が進行し、その機能や形状が変わる可能性があるためです。
仮歯を入れる場合は、歯科医師の指示に従ったうえで治療を完了するようにしてください。
また、仮歯に違和感を感じたり、脱離してしまった場合、割れてしまった場合などはすぐに歯科医院に連絡するようにしましょう。
仮歯に関するQ&A
ここからは仮歯に関するよくある質問にお答えしていきます!
仮歯が取れることはある?
仮歯は治療の都合上、力をかければ外せる状態にしています。
ですので、日常生活の中で取れてしまうことがあります。
仮歯が取れてしまった場合や、割れてしまった場合はすぐに歯科医院に連絡をしましょう。
仮歯がない状態や欠けている状態を放置すると、以下のような問題が生じるためです。
- 歯の位置がずれて噛み合わせに影響がでる
- 傷口の保護ができなくなることで細菌の感染リスクが高まる
- 歯の位置が移動することで、元と同じ仮歯や作成した人工歯が入らなくなる
これらの問題を防止するためにも、仮歯が外れたり破損したりしたときは、すぐに歯科医院へ相談をしましょう。
仮歯が取れてしまった場合の付け方は?
上記にも示したようにもし仮歯が取れてしまったり、破損してしまった場合は、自分でつけるのではなく、歯科医院で正しい状態で付けてもらいましょう。
前歯は治療後すぐに仮歯にできる?
インプラントの埋入手術後、上部構造が入るまでには数か月かかります。
その期間中は歯がない見た目になりますが、前歯のインプラントの場合は歯がないと大変目立つため、仮歯をお入れしています。
インプラント治療での歯がない期間をなくすため、仮歯をお入れすることが出来ます。
奥歯の場合は仮歯を入れないこともありますので、ご了承ください。
仮歯を入れてもらえないのはなぜ?
奥歯の少数本のみ欠損している場合には、仮歯は作られないケースもありますが、基本的には見た目に支障が出る場所や噛み合わせに支障が出てしまう場合、仮歯は作られることがほとんどです。
少なくとも前歯は余程の事情がない限りは、仮歯が作られますのでご安心ください。
仮歯を入れる際に痛みはあるの?
仮歯を入れること自体の痛みはありません。
しかし、インプラントを埋入した部分が腫れたり痛みが出たりということは全くないわけではありません。
どちらかというと仮歯よりも手術をしたことによる痛みはあるかもしれません。
まとめ
今回はインプラント治療中の仮歯についてお伝えしました。
見た目の印象や食事面などの機能性に関わる大切な歯だからこそ、治療中どうなってしまうのか不安な方も多いかと思います。そんな時に頼りになるのが仮歯です。
うえの歯科医院ではインプラントに関するご相談も承っております。何かお困りごとがございましたらご気軽にご相談ください!
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【 所属 】
医療法人VERITAS理事長
国際インプラント学会(ICOI)会員
厚生労働省認定歯科医師臨床研修指導医
済生会東部病院共同診療医